アシベニイグチと類似種

一年ほど前、アシベニイグチの幼菌と思われる乾燥標本[fig1]で柄菌糸にアミロイド反応を見ることができず、幼菌ではアミロイド反応がないのかという疑問が残りました。今年、採集したアシベニイグチ幼菌[fig4]で再度確認してみると、アミロイド反応が観察でき[fig7]、子実体のどのステージに於いてもアミロイド反応はあるということが確認できました。

昨年アシベニイグチの幼菌と思って採集した標本番号BTS004A[fig1]の傘表皮[fig2,3]を見ると、アシベニイグチ[fig5,6]とは全く異なっていることが分かり、アミロイド反応が無いと言う点からもアシベニイグチに類似した別種と判断できます。国内の書籍でこれについて書かれた物は見たことがないので日本新産種であると考えられます。

fig1
標本番号BTS004A
fig2
乾燥10倍明視野
fig3
乾燥20倍明視野
fig4
B. calopus
fig5
乾燥10倍明視野
fig6
乾燥20倍明視野
fig7
B. calopus柄菌糸アミロイド反応


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牛肝菌研究所 by yuichi taneyama










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