検鏡について:方針の転換

検鏡を始めた頃は何でもフロキシンで染めており,その後「いかに原色のまま写真に記録するか」や「暗視野で,そのシスチジアがシュードシスチジアかどうかを判断すること」などを重視してきましたが,近い将来,日本新産種報告をすることを念頭に,データを正確に収集することを重視すべきであると考えるようになりました.

短時間で必要サンプル数の撮影をするには,やはり組織を染色するのがいいのでしょう.コンゴーレッドは手っ取り早く染めるのに適しているように思えます.今後は観察記録としての写真は従来通り無染色で,データ収集は染色でというなります.

兵庫のCandycapさん開発のPhotoRulerという素晴らしいソフトウェアがあります.検鏡写真から胞子や組織の大きさを測るためのツールで,これを使えば胞子の大きさをn=100で標準偏差まで求めることが苦もなく実現できます.最新バージョンでは折れ曲がってしまったシスチジアの正確な測定も可能になり,胞子以外の所見も正確なデータを収集することが簡単になりました.多くの方に使って欲しいと願っています.

コンゴーレッド使用


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牛肝菌研究所 by yuichi taneyama










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