シノニムバスター

手元にある未知種の標本は果たして新種なのか。裏を取るためにはその種が属する分類群について熟知しなくてはなりません。Index FungorumでBoletusと名の付く学名をリストアップするとなんと2414もの学名が表示されます。

古くに記載された種には、管孔があるという理由で現在多孔菌と呼ばれているものもあり、またSuillus、Tylopilus、Leccinumといった属も当初はBoletusとして記載されたものもあります。2414の学名の大半は現在別の属に移されシノニムになっていると考えられます。

現在有効な学名がいくつあるのか?文献に記載された異名表を参照し、2414のリストからいくつシノニムを削除できるのかを現在行っています。やっかいなのは、ある種にはvariety、form、subspeciesが大量につけられていますが、その一部のみが別属に移されたり別種とされていたりしているケースがあることです。

またホモニムも多数みかけられ「有効名がどれなのか」を判断するすべが今のところありません。さらにIndex Fungorumに登録されていない種名も確認でき、学名の歴史を把握するのは至難の技であるということが分かってきました。



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牛肝菌研究所 by yuichi taneyama










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