ミクロトーム+実体鏡が最強

顕微鏡観察のために、きのこの切片を作成する方法は「ミクロトーム+実体鏡が最強」と思っています。

Fig1は、ミクロトームを使いピスを切り出している動画です。まるで、精肉店がスライサーで「しゃぶしゃぶ用薄切り肉」をテンポ良く切り出しているかのごとくです。切り出したピスの厚さは約20ミクロンとなっています。

肉眼でも出来ないことはないですが、四十半ばを過ぎますとやはり視力が衰えてきましたので、切片がどういう状態で切り出されているのかを肉眼で判断することが出来ません。実体鏡を覗きながら作業すると、カミソリの微妙な角度や切り出しスピードを思ったように操る事が出来、切片の状態も把握できます。

こうして得られた切片がFig2,3です。4回連続で切り出したものから良いものを選んでいます。子実層、子実下層、実質菌糸がどのように構成されているのか明瞭に観察できます。

話はそれますが、Fig1動画で使っているカミソリは、自分で研ぎあげた西洋カミソリです。使い捨てカミソリに劣るものの十分使用に耐える切れ味を実現することが出来ました。また使い捨てカミソリと比べて大型で保持しやすく微妙な角度や切り出しスピードをコントロールできるというメリットがあります。

fig1
ピスを切る様子。wmv動画
fig2
ハルシメジ広義の子実層托断面。生標本から切り出した。
fig3
ハルシメジ広義の子実層托断面。生標本から切り出した。


前へもどる次へ
牛肝菌研究所 by yuichi taneyama










無料カウンター