かさ表皮の色素は水溶性?

先週末は大雨の日が続きましたが、そんな中を採集に出かけると言うアホなことをしました。が、行った甲斐があったというものです。

Fig.1-3はムラサキヤマドリタケです。すべて同一のコロニーから発生していると見られました。言い換えれば同一の個体が発生させた子実体というわけです。ご覧のように傘の色が淡いものから濃いものまで様々です。すべての子実体は同一の遺伝子をもっているはずで、とすれば「遺伝子に変異があって」といった先天的な物ではなく、外的な要因で起った変化と捉えるのが妥当と思います。

Fig.4はムラサキヤマドリタケのかさ表皮の顕微鏡写真です。細胞壁の外側に紺色の顆粒状物質が付着しており、かさの紫色を表現しています。細胞壁の外側に付着しているだけですから何らかの要因で消失するでしょう。かさ表皮の切片を水に浸し、柄付き針で押さえながら筆でなでなですること数分、色が薄くなる箇所があったのでその部分を拡大すると、なにも付着していない細胞を見ることが出来ました(Fig.5)。顆粒状物質が水溶性なのか、単に洗い流されただけなのか正確には分かりませんが、水によって消失するのは間違いなさそうです。

「ムラサキヤマドリタケはあまりにも変異が大きい。数種類混在したコンプレックスでは?」という予想もありますが、私の現時点の考えは「イグチの変異の大きさをなめちゃいけない。全部一緒でしょ」です。

Fig.1 Fig.2 Fig.3
Fig.4 Fig.5


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牛肝菌研究所 by yuichi taneyama










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