生乾きの標本

ただいま国立科学博物館に収める標本を整理している真っ最中です。日本産菌類標本集として発行される予定の物です。同一のコロニーから発生している複数の子実体にひとつの標本番号を割り当てます。単生していたものならば、子実体ひとつで番号が割り当てられます。

さて整理していくといやなものを発見してしまいました。なんと標本から水分がしみだしているのです。標本にした子実体はFig.1で、そのなれの果てがFig.2-3です。作成時には確かにカラカラに乾かしたつもりだったのですが、どうも生乾きだったようです。運良く単生していた子実体だったので助かりました。いくつもの子実体で1セットとした標本だったら全滅していたところでした。

生乾きとはいえ、これほどの水分を含んでいたということはイグチの水分含有量は半端な量ではないということを示しています。当然この標本は廃棄となります。

Fig.1 Fig.2 Fig.3


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牛肝菌研究所 by yuichi taneyama










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