PCR産物を精製

PCRに成功したら次の作業に入ります。塩基配列を読むシーケンサーにかける前の重要な行程です。必要な領域のDNAを増幅したものをPCR産物といいますが、そのままではシーケンサーにかけることはできません。まず、不純物を取り除かなくてはならないのです。

ターゲットとした領域のDNA以外にも、不要な細かいDNA断片が少なからず増えてしまうことがあるのでExoStarという酵素を用いてクリーンアップするのです。ExoStarはタンパク質を分解するので、高濃度の原液は皮膚に付着しないよう細心の注意を払う必要があります。また、この行程でなんらかの失敗を犯してしまうとこれまでの労力がすべてパーになるというシビアな作業です。

Fig.1はDNAサンプルをシーケンサーにかけるための専用トレーです。縦8列横12列で一度に96サンプル処理する事が出来ます。この96個の穴に精製したPCR産物を注入していきます。最後にアルミシールで密封すれば出来上がりです(Fig.2)。

Fig.1 Fig.2


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牛肝菌研究所 by yuichi taneyama










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