ニガイグチモドキ

共著とはいえ国際誌にて新種の発表をしたとなれば、その筋の方から問い合わせに対応しなくてはならないこともあるのですね。海外の研究者から「日本産のニガイグチモドキの標本が欲しい」とリクエストがありまして、私ではなく筆頭著者にコンタクトがあったのですが、標本を所持しているのが私でしたので対応することになったのです。

研究者に渡す標本に同定ミスがあってはなりませんので、急遽、ニガイグチモドキスペシャルデイズを過ごすことに・・・。

Fig.1は典型的なニガイグチモドキ。Fig.4は、かさがオリーブ色のため疑問に思っていた標本です。双方とも孔口は紫色Fig.2, 5、顕微鏡的所見まで含めて、Fig.1とFig.4は同種であると判断しました。

同種であると確信をもてたのは、Fig.3, 6の所見があったからです。縁シスチジアに接続する子実層宅実質のlateral stratum なのですが、構成しているセルが肥大しています。このような特徴をもつ種をこれまでに見たことがありませんでした。原記載には書かれていない重要な特徴を見いだしたことになります。

Fig.1 Fig.2 Fig.3
Fig.4 Fig.5 Fig.6


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牛肝菌研究所 by yuichi taneyama










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