2タイプの縁シスチジア

縁シスチジアを有するたいていのイグチは、紡錘形なら紡錘形ばかり、こん棒形ならこん棒形ばかりであることが多いのですが、そうでないものもあります。そのことについて一番最初に知見が得られたのはニオイバライロイグチの縁シスチジアです(Fig.1)。よく見かける紡錘形のシスチジアと複数の隔壁を有するものが混在しています。

最近ちょっと調べた種にやはり2タイプの縁シスチジアを持つものが見つかりました。アカジコウにそっくりな種で(Fig.2)、個人的に「えせアカジコウ」なんて呼んでいます。こいつの縁シスチジアがFig.3です。やや紡錘形の長いものの他に、先端が肥大したこん棒形のものが混在しているのが分かります。これだけ特徴的であれば、この形質は系統を反映していると考えられます。

Fig.1 Fig.2 Fig.3


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牛肝菌研究所 by yuichi taneyama










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