増幅?

よく「PCRでDNAを増幅する」なんていい方がなされますが、長年、音を扱っている身からすると、この表現には違和感があります。オーディオ信号で増幅といえばFig.1のように、音の波形の振幅が大きくなることを指します。文字通り「幅が増す」ですね。身近な例では、アナログレコードの針はわずかな振動を広い電気信号に変換しますが、その小さな信号をスピーカーのコーン紙を振動させる大きな信号に増幅するなんてのが挙げられます。マイクとスピーカーでもいいですけれど。

PCRの場合は厳密に言えば「増幅」というよりも、一定の長さのDNA断片を大量に合成しているわけですから「増殖」といった方がより近いのかもしれません。音で例えればFIg.2の様になります。ひとりの人間の声よりも大勢の人間が一斉にしゃべった声のほうが大きいというわけです。DNAの場合も最終的には波形として可視化できるように増やすわけですから、波形の幅を増すという意味では「増幅」でもいいのでしょう。まあ、どうでもいい話でした。

Fig.1 Fig.2


前へもどる次へ
牛肝菌研究所 by yuichi taneyama










無料カウンター