2014総括

恒例となったシーズンの総括です。シーズンインのころ言及したとおり、フィールドへ出かけたのは採集会などの行事以外では1回だけでした(しかも福井まで日帰り)。8月いっぱいまで出版準備中の専門書の校正やらデータチェックやら菌仕事が山のようにあり、35度はあろう真夏の研究室で顕微鏡に向かう日々が続いたのでした(うちにはエアコンがありません!)。にも関わらず収集した標本は例年以上かもしれません。

ご協力いただいた宮城県と兵庫県の方から多量の標本をいただきましたが(福島や埼玉からも)、ほぼすべて長野では見られない種でした。Fig.1-4は、いわゆるアメリカウラベニイロガワリに近縁と考えられる全くの未知種で、4つともすべて別の産地のものです。順番に宮城、福井、兵庫、埼玉です。当初はアメリカウラベニイロガワリの色素が欠落したものと考えましたが、これだけ広範囲に発生しているということは、変異ではなく別種であると考えて良いのではないでしょうか。他には西日本では普通種であるサザナミイグチ(Fig.5)、ダイダイイグチ(Fig.6)を初めて見ることができました。

今年は秋に移行するのが早かったので先週末の日和田高原採集会では、Boletusはわずかでした。

Fig.1 Fig.2 Fig.3
Fig.4 Fig.5 Fig.6


前へもどる次へ
牛肝菌研究所 by yuichi taneyama










無料カウンター