オオミノクロアワタケ その2

前回掲げた課題の2ですが、オオミノクロアワタケはクロアワタケに比べてどの程度胞子が大きいのかを書きます。

原記載によればオオミノクロアワタケの胞子の大きさは以下の通りです。
11×16 x 4-5.5μm

手持ちの標本のなかで子実体の色が濃色なものは以下の通りでした。
(9.0-) 11.5-13.6 (-15.3) × (3.6-) 4.4-5.0 (-5.5) μm
(9.8-) 11.5-13.5 (-16.3) × (4.1-) 4.8-5.4 (-6.0) μm

先に挙げた原記載の数字にほぼ一致していますので、これらはオオミノクロアワタケと同定してよいでしょう。

一方クロアワタケは新菌類図鑑によれば以下の通りとなっています。
10×13(-17) x 3.5-4.5(-5)μm

手持ちの標本のなかで子実体の色が淡いものは以下の通りでした。
(9.4-) 10.3-11.4 (-12.5) × (3.0-) 3.8-4.4 (-4.9) μm
(10.1-) 10.7-11.8 (-12.4) × (3.3-) 3.8-4.2 (-4.5) μm
(8.8-) 9.9-11.2 (-11.8) × (3.3-) 3.3-4.2 (-7.9) μm

新菌類図鑑の記述で最大値(-17)というのが気になりますが、例外中の例外の数値と考えれば、大体一致しているとしてよいでしょう。

オオミノクロアワタケは子実体の色がより暗色で、胞子が大きいとされていることが確認できました。

オオミノクロアワタケ クロアワタケ


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牛肝菌研究所 by yuichi taneyama










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