レンズのことと、そろそろシーズンイン

引き延ばしレンズの本来の用途からすると、等倍での使用はあまり考慮されていないのではと思います。ニコンの引き延ばしレンズであるエル・ニッコールの使用倍率は2-20倍となっていて(逆向きに使えば1/2-1/20倍ということでしょうか)、やはり等倍では像が甘くなるようです。FIg.1はカワラタケのかさ表面の等倍切り出し画像で左がごく普通のマクロレンズ(トキナー)で右が引き延ばしレンズです。

トキナーはもっと低倍率では周辺に色収差が目立ちましたが、等倍付近では結構優秀です。手元にある引き延ばしレンズのなかに一つだけ等倍に於いてもトキナーに匹敵するものがあったので(Fig.2)、それをメインのレンズとして使うことにしました。引き延ばしレンズはトキナーにくらべてかなり小型なので、大型イグチのかさの下にレンズを構えて、柄の頂部を狙うのに具合がよいのです。

ここ1ヶ月ほど、毎日レンズをいじくり回してきましたが、やっとどのレンズを何に使うのかが見えてきました。そろそろシーズンインの指標であるオオダイアシベニイグチが発生する頃です。今シーズンからはさらに詳細で質の高い標本写真を撮ることに力を入れていくことになります。

Fig.3は等倍、Fig.4は3倍での撮影で、f5.6、数十枚の深度合成像です。かるくシャープ処理をして50%に縮小してあります。

Fig.1 Fig.2 Fig.3
Fig.4 Fig.5 Fig.6


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牛肝菌研究所 by yuichi taneyama










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