ヒョウモンクロシメジ 2008.9.24記
10月から国立科学博物館で特別展「菌類のふしぎ きのことカビと仲間たち」が始まります。昨年、それにむけてキノコの標本を募集してたので、私もベニテングタケなど何点か送らせていただき、その中にヒョウモンクロシメジが含まれていました。肉眼的特徴のみで判断しただけなので、ひょっとしたらよく似た別種なのかもしれないと確信がもてなかったのですが、標本を送ってしばらく後、国立科学博物館の標本収集済みリストにヒョウモンクロシメジの名が書かれていましたので、まあ間違いではなかったのだと思っていました。
北陸のきのこ図鑑によると「発生はまれなのでは」とのことですが、昨年はまったく同じ場所で9月20日頃、11月2日頃と2回発生を確認し、今年も9月30日、やはり同じ場所で発生を確認しました。
シスチジアは縁、側とも見当たらないことや、担子器の形状、胞子のサイズ、形状はスイスの図鑑のTricholoma pardalotumと一致しています。菌糸はクランプがあるもの、ないもの混在とのことですが確認できませんでした。肉眼的にも特徴のあるキノコですので、これだけの判断材料からヒョウモンクロシメジTricholoma pardalotumとしていいのではないでしょうか。
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