Fig1からFig5はぱっと見、アシベニイグチとされていまいそうですがFig1からFig3はアシベニイグチではありません。確実に見分けるにはメルツァー試薬による呈色反応を見る必要があります。
Fig6右側4つは傘肉がアミロイド反応によって濃い青に変色していますが、これらがBoletus calopusアシベニイグチ、左側4つはアミロイド反応が無いため別種Boletus sp.であることが分かります。Fig7で反応の違いを比較しました。アシベニイグチでは速やかに濃青に変わります。
他に肉眼で見分けるポイントとなるのは傘表皮です。Fig8はBoletus sp.で小さな鱗片を付着しています。この鱗片は子実体成熟の度合いで変化があるようで幼菌では観察しづらいようです。Fig9はアシベニイグチ。ややビロード状の表皮でひび割れることがあっても鱗片を付着することはありません。この違いは顕微鏡観察ではさらに明瞭となり(今回は割愛)両者が別種であるとする重要な所見となるようです。
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