国立科学博物館特別研究生の早乙女さんによる「両刃の剣：おそろしい分子系統解析」と題してゼミがありました。分子系統解析は非常に有効なツールであるが、現段階では様々な落とし穴があるという趣旨の内容で「有効であることには変わりないので、どういった点に注意して実践すべきか、結果を読みとるか」というお話しがありました。ある程度の予備知識がなければ十分理解することはできないと思われる内容でしたが、ちょうど今年に入ってからDNA、分子系統に付いて勉強し始めたところですので、いいタイミングでいい話を聞くことができたのではないでしょうか。

翌日は千葉中央博物館F先生を訪ねました。青木図版の原本や使用していた顕微鏡の実物、さらに標本庫には膨大な数の菌類標本が収蔵されており、日本で新種記載された種のタイプ標本などを見ることが出来ました。以前は博物館イコール展示室というイメージを持っていましたが、こうして標本庫を実際に見ていると博物館の本質はここにあるのだと実感できます。