菌類が虫を食う

菌類懇話会総会において昆虫病原菌の専門家、森林総合研究所佐藤大樹先生の講演会「菌類が虫を食う!冬虫夏草の昆虫病原菌」が開催されました。菌類懇話会会報の記事として佐藤先生のインタビューを企画し、それに向けて予習をしたため、講演の内容をよく理解することが出来ました。

いままでに冬虫夏草を何種類か撮影、採集したことがありますが、「昆虫を殺す菌である」といった表面的な認識しか持ち合わせておらず、森林生態系での位置づけがどのようなものなのかは深く考えたことがありませんでした。

講演では「植物を食害する昆虫の大発生の周期は、昆虫病原菌によってコントロールされている」「昆虫病原菌を研究した結果、農業防除としての菌類の利用がなされている」といったお話があり、菌類は森林生態系において「縁の下の力持ち的存在」であるということを改めて強く感じることが出来ました。

いくつかの標本が手元にあるので、サナギタケの「127の隔壁をもつ子嚢胞子」を検鏡してみたいと思います。

サナギタケ
寄主昆虫(ガのサナギ) カメムシタケ


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牛肝菌研究所 by yuichi taneyama










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