ぎっくり腰は遺伝? 今までに、腰痛を患うことが幾度かありましたが、最近ついに「魔女の一撃」をまともにくらっていまいました。そう、悪名高いぎっくり腰です。年末から現在までに、本職の仕事やら、学会出版物の編集、菌類懇話会会誌の編集、トレース講座の講師、富山でのスライド発表、借り受けした標本のアノテーション作成などやるべきことが山のようにあったため、疲れがたまっていたのでしょう。ここまではあくまでも前置きです。 整形外科で、レントゲンを撮ると「移行椎」であると診断されました。腰椎の一部がいわば「奇形」の状態にあるということです。決して珍しいものではないようで、腰痛を患いやすいということでした。 調べたところ「腰仙移行椎の遺伝学的検討」という論文があり、アブストラクトを引用すると、「1)腰仙移行椎が両親の中の片方にあるとその子供に移行性がより高頻度に出現する。2)両親に移行椎がみられなくとも子供に移行椎が出現する。3)腰仙移行椎には遺伝傾向がみられる」と書かれています。 やはり私の身内の一人が移行椎でした。さらに、移行椎であったかは定かではないですが、母方の家系では腰痛持ちが多いそうです。遺伝するということは、DNAに移行椎に関わる変異があり、脈々と受け継がれているということでしょう。 最近、分子生物学の本を読み進めているところですが、DNAの変異には有利な変異も不利な変異も平等に発現するということが書かれています。生存に有利な変異のみが起こるわけではないということです。なんか、自身の身をもってそれを実感したような感じでした。 |