ニューカマー

きのこ、大型子実体(肉眼で見える)を形成する菌類は一体何種類存在しているのでしょうか。イグチ専門で調べていても、次から次へと新種または新産種と思われる種が新たに登場します。

Fig.1は友人が採集してきたものですが、柄にやや隆起した粗大な網目をもつ特徴があります。国内の既知種に該当するものはありません。北米産のBoletus tenax によく似ており、顕微鏡的所見を含めた形態がよく一致すれば日本新産種、形態が微妙に異なり、DNAを調べて系統的に離れていれば新種ということになります。中国あたりから発表されていなければですが。

Fig.2は、標高1700m程度のシラビソ樹下に発生していましたが、ウツロイイグチになんとなく似ています。しかし、肉は淡い黄色で青変する部分と赤変する部分があり(Fig.3)胞子紋は暗褐色で、これまた国内の既知種に該当するものはありません。胞子紋の色を重視すればクロイグチ属になりますが、未検討の属なのでよくわからないというのが現状です。

上記2種がさらに別の場所で発見されることを期待したいです。

Fig.1 Fig.2 Fig.3


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牛肝菌研究所 by yuichi taneyama










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