総括2012
秋のきのこがターゲットの方は「よーしっ!やっと気温が下がり始めた!」と期待している頃であると思われますが、当サイトでは早々と今シーズンの総括を。
- アシベニイグチに類似したアシベニもどきは最初に発生を確認したフィールドではほとんど発生しなかった。別の定点観察地では少量発生した。
- ニセアシベニイグチと類似種2種は比較的標高の低いミズナラ、アカマツ混成林に発生するが、例年通りあるいはそれ以上の発生が見られた。特に仮称ほていイロガワリは爆発的な発生が見られ本州中部各地で同様に大発生した模様。
- 亜高山帯では、新たな未記載種を発見。クロイグチ属と思われるもの、北米産Boletus tenaxに似ているもの。
- 亜高山帯に発生するアメリカウラベニイロガワリ類似種5種は数は少ないが全種標本の追加採集をすることができた。
- 新菌類図鑑において胞子の大きさが「11〜12.5 × 4〜5μm」とされたアメリカウラベニイロガワリの存在を確認できた。広葉樹林に発生するアメリカウラベニイロガワリと呼ばれている菌には複数種存在するだろう。
これから来シーズンまでは観察会などに参加するほかは、文献探索、DNA実験、顕微鏡観察に全力を投入することとなります。
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