ヤマドリタケモドキ
ヤマドリタケモドキは、当初ヤマドリタケとして記載されましたが、後年Boletus reticulatus(=B. aestivalis)の学名があてられ、和名も「モドキ」が追加されたという経緯を持ちます。さらに近年の最新写真図鑑では「広義」と付け加えられています。どうやら、系統解析の結果、従来ヤマドリタケモドキとされてきた菌群には複数の系統が存在することがわかったということらしいです。
今までに地元で採集しヤマドリタケモドキとして扱ってきた標本の傘表皮を見てみると、末端が枝分かれしている箇所がしばしば見受けられました。このような特徴は欧州の文献には書かれていません。欧州産の真性B. reticulatusとは異なっているのではないかと推測できます。しかし、文献ではこのような枝分かれを無視した可能性もあります。そこで登場するのが先日いただいた欧州産標本セットです。ただいまちょっと別件で忙しいので、あとのお楽しみとしておきます。
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