チチアワタケ
前回「初めてのSuillus」として扱ったのはチチアワタケとされた標本でした。Fig.1は管孔断面ですが、所々に色素をもった細胞の塊が散見されます。拡大したのがFig.2です。側シスチジアとしてよいでしょう。しかし新菌類図鑑を参照すると「側シスチジアはまれ」となっています。Fig.1のような状態を決して「まれ」と表現しないでしょう。
これはチチアワタケではないのか? いや、結論を急ぐべきではありません。確認すべきことはいくつかあります。まず学名Suillus granulatusと合致しているのか、それと別産地の標本を検討することです。
シーズンオフとなっていますのでこれから採集というわけにはいかないです。が、普通種ですのでどこかの標本庫には必ず保管されているはずです。ひょっとすると和名チチアワタケは「広義」でしかなく実は複数種存在するのかもしれません。
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