傘表皮の観察
Fig.1はとある種の傘表皮縦断面です。最上層に平行に匍匐した菌糸がありその下に球形細胞の層があるように見えますが(表皮下層)、球形細胞であると断定するためにはこの写真だけでは不十分です。ひょっとしたら菌糸の断面を見ているだけかもしれません。別の角度から見て確認する必要があります。
Fig.2-3は、傘表皮をはぎ取るように作成した切片です。Fig.2は表皮下層に合焦、Fig.3は最上層の菌糸に合焦したものですがやはり球形細胞のように見え、表皮下層は球形細胞の集まりであると断定してよいでしょう。
余談ですが、このような観察結果を確実に写真に収めるには顕微鏡のコンデンサ絞りに気を遣う必要があります。Fig.4-5はコンデンサを絞りすぎた画像ですが、ごちゃごちゃしていて何を見せたいのか全くわからない写真となってしまいます。
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