オニイグチの胞子
先月の菌類懇話会例会ではゼミも行われました。オニイグチ属菌数種のSEMを用いた比較検討といった内容でした。胞子表面の模様である程度数種類を見分けることができるのだそうですが、「光学顕微鏡での観察には限界があり、SEMを使わなければ難しい」とされました。網目模様、連続したうね状、途切れたうね状、うねの隆起が顕著で花びらのように見えるものなど4つのタイプがあるということでした。
例によってオニイグチ属をほとんど観察したことがないので、この機会に胞子がどのように見えるのか確認してみました。Fig.1は一見して網目状とわかります。NRS(なんちゃってリアルタイム深度合成)を用いて、胞子表面から輪郭までをとらえたものです。カラー撮影の画像からGチャンネルを取り出したものです。
Fig.2は途切れたうね状のように見えます。Fig.3は「うねの隆起が顕著で花びらのように見えるもの」に該当するように見えます。いずれも模様の隆起の範囲にNRSを適用し、顕微鏡の照明にグリーンフィルターをかけ、モノクロで撮影しました。
SEMほどではないですが、ある程度は違いを見分けられそうです。
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