南西日本菌類誌

2012年12月に「イグチ以外の菌の観察をすることになった」と書きましたが、それから1年以上、毎日沖縄産の標本を検鏡する日々が続きました。2014年7月には「観察会以外でフィールドに出かけられる回数が大幅に減る」と書きましたが、2ヶ月間、原稿の校正に集中する必要がありました。すべて、この2月19日に出版された「南西日本菌類誌」を完成させるための仕事だったわけです。

その間に、極小キノコの切片作成法を模索したり、樹脂上物質がMerzerやラクトフェノールで融解すること、担子器やシスチジアのBsal clamp、厚壁担子器の存在、厚壁菌糸の観察法など、イグチでは見ることのできない、菌類の様々な姿を見ることができました。筆頭著者の高橋春樹氏のハイレベルな要求に応えるために持てる力を出し切ったと思っていますが、おかげさまで大変勉強になりました。

南西日本菌類誌では、より詳細なデータに基づく記載が充実し日本語と英語両方で書かれているので、英語の記載を読んでみよう、書いてみよう、日本語の記載をきちんと書いてみようと志す方にとって、適切なテキストとなるのではないでしょうか。

Fig.1 Fig.2 Fig.3
Fig.4 Fig.5 Fig.6


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牛肝菌研究所 by yuichi taneyama










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