胞子壁の厚さ
前回とりあげたクリカワヤシャイグチとそれに近い未知種ですが、胞子をパッと見ただけで認識できる違いは、表面の模様の様子、大きさ、そして胞子壁の厚さが挙げられます。Fig.1は類似の未知種でFig.2がクリカワヤシャイグチです。まだデータの集計をしていませんが、明らかに胞子壁の厚さが異なっています。
このような例はオオミノクロアワタケとクロアワタケの比較でも見られました。Fig.3左がオオミノクロアワタケで右がクロアワタケです。まだ少ない数のデータしかありませんが、系統解析を行ったところ、やはり別の系統であることが分かっています。
胞子壁の厚さは種を分類する際の重要な形質のひとつといえそうです。もちろん、別系統であってもその差がないこともあります。
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