愛媛フォーレ

今年は愛媛県で開催され、四国では初めての菌学会フォーレであるとのことです。夏の猛暑が9月前半まで続き、地元長野では9月末であっても夏のイグチが見られたため、温暖な愛媛での発生を期待していましたが、そう簡単にはいきませんでした。

今回の観察会では、コースによっての当たりはずれが大きく、まともなきのこがほとんど見られなかったコースがいくつかあったようです。私がまわった市内公園コースでもシハイタケといった硬質菌ばかりが採集されました。しかし、きのこ屋は勝手な行動が好きなのです。コースに挙げられていない市内の運動公園を覗いてみると、草地の上にボールの様な物が見えるではないですか。近づいてみるとそれはやはりきのこで、どうやらスミレホコリタケのようです。長野では見られない種ですが、西日本では珍しくなく頻繁に見かけるそうです。

講演会 シハイタケ スミレホコリタケ
同定会 標本撮影中の筆者 顕微鏡がいっぱい

松の切り株に発生するBuchwaldoboletus sphaerocephalusは希少種で国内では正式に報告されておらず「日本きのこ図版--青木 実」にオオキイロイグチという仮称で掲載されています。愛媛での発生確認は初めてのことで本フォーレにおいて重要な標本となったようです。Fig1は肉眼ではどうなっているのか分からないような小さな菌で、一見子嚢菌の様に見えますがじつは担子菌なのだそうです。


Buchwaldoboletus sphaerocephalus Fig1


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牛肝菌研究所 by yuichi taneyama










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