日本分類学会連合公開シンポジウム

「生物多様性条約と名古屋議定書が分類学研究分野へ与えるインパクト」と題して、国立科学博物館において開催されたので行って来ました。日本分類学会連合とは、菌学会のように生物の分類学研究を行う学会の集まりで、魚類、昆虫、植物など25の学会が名を連ねています。生物多様性条約と名古屋議定書とは、ものすごく簡単に書くと「その国の野生生物の遺伝資源はその国のものであり、その利益を守ろう」ということです。どういうことかというと、日本の研究機関がある国の生物資源の調査を行うためには、相手国にどのように利益配分をするのかといった国家レベルでの経済的契約のような手続きが必要となるというものです。

私のような一介のアマチュアには何の関係も無いことに思えますが必ずしもそうとはいえないようです。例えば、海外の研究者に標本を送る、あるいはその逆といったことは、この先必ず必要となってくるのですが、その行為に制限がかかるかもしれないことを心配しなくてはなりません。しかし、名古屋議定書には、純粋な学術研究が目的の場合は措置を簡素化すると明記されているということでした。むしろ名古屋議定書は分類学にとってチャンスでもあるといったお話も聞かれました。

Fig.1


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牛肝菌研究所 by yuichi taneyama










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