樹脂状物質その後

1月24日に書いた手強い樹脂状物質ですが、その後、ラクトフェノールで融解することが明らかとなりました。ラクトフェノールは、プレパラートを一定期間保存するための封入剤という認識でいましたが、思わぬ使い道が見つかったことになります。方法は、切片をKOHで柔軟化したの水で洗い、ラクトフェノールを滴下してしばらく待つだけです。

FIg.1-2はかさ表皮の菌糸構造です。前回は樹脂状物質がじゃまで見ることができなかったものですが、ラクトフェノールを用いることにより、全貌が明らかとなりました。平行に走る菌糸の間から、こん棒形のかさシスチジアと枝状細胞が立ち上がっているのが確認できます。

Fig.3はヒダの縁部で、かさ表皮と同様に樹脂状物質で覆われています。Fig.4は樹脂状物質を除去した状態です。やはりこん棒形の縁シスチジアと枝状細胞が認められます。

Fig.1 Fig.2 Fig.3
Fig.4


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牛肝菌研究所 by yuichi taneyama










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