わずかな工夫で快適な検鏡を

初めて顕微鏡を覗いた時、納入業者の方に「アイカップに目を押し当てるようにして覗く」と言われました。私の目がおかしいのかfig1のような感じに見えるのです。あらかじめ顕微鏡に関する本を読んでいたのですが、そこには「両眼視するにはコツがありなかなかうまくできない人もいる」といった事が書かれており「果たして顕微鏡を使いこなすことができるのか」と不安になったものです。

新しめの接眼レンズではハイアイポイントで設計されているらしく、少しアイカップから目を浮かすと両眼視できることに気が付きましたが、よりどころがなく肩が凝りそうです(私の肩こりは筋金入りです)(fig2)。そこで自前のアイカップを作ってみました。作ったと言うほどの物ではないですが、ホームセンターで売っているリボン状のスポンジを元々付属していたアイカップの上からかぶせられるよう輪状に接着するだけです。アイカップに軽く目を押し当てることにより安定した視野を確保することができました(fig3)。

fig1 fig2 fig3

またこのリボン状のスポンジは他の用途でもなかなか活躍してくれます。

コンピュータを使った映像制作の現場では、動いている人物をどうしても切り抜かなければならないことがたまにあるのですが(3秒のカットに3〜5時間費やします)、右手首が腱鞘炎になってしまい、それをカバーするためにマウスを二つ使い左手でクリックするようにしたところ左手首も腱鞘炎になってしまい、検鏡の際ステージ移動ハンドルや微動ノブを操作しても痛みを感じるようになりました。

そこでそれらの操作性アップ、手首に負担がかからぬようfig5,6のようにスポンジをノブの上に巻き付けて使っています。直径が2倍近くなるのでわずかな力で動かせ、微妙な視野の移動といった操作にも役立ちます。私のように腱鞘炎でなくてもやってみると結構具合がいいかもしれません。

fig4 fig5 fig6

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牛肝菌研究所 by yuichi taneyama










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