黒バック標本撮影

標本撮影を背景からの透過光を使った白バック(fig1)で行ってきましたが、いくつかの問題があるため黒バックに変更しました。また、料理撮影等で使われるテクニックも導入してみました。


透過光を使った白バックでの問題点
  1. 光を均一に当てるのが困難。(fig2)
  2. 背景と標本の境目が白トビする。(fig3)
fig1 fig2 fig3

背景に無反射布を用いた黒バック撮影では何の問題もないかというとそうでもありません。ヤマイグチを撮影してみると(fig4)黒バックでは、柄の輪郭の粒点が表現できていません。(fig6)で拡大比較。また、(fig7)のように黒っぽい傘も背景との境目がつぶれてしまいます。

fig4 fig5 fig6
fig7

そこで、補助光として小型の鏡を配置し(fig8)、暗部を浮かせます。(fig9)は、石突きの部分が沈まないよう補助光で浮かせた例です。それ以外に管孔部を明るくし傘の丸みが立体的に見えるよう逆光気味に補助光を当てています。

fig8 fig9

(fig10)ではオニイグチモドキの傘鱗片が背景にとけ込むことなく表現できています。(fig11)は、傘に粘性がある標本ですが、補助光によりテカりを出し、粘性のある質感を表現しています。

fig10 fig11 fig12

白バック、黒バック共に背景をきれいにしたものを並べました。共に一長一短でどちらを良しとするのかは好みの問題と言えそうです。

fig13 fig14

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牛肝菌研究所 by yuichi taneyama










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