偽アミロイドの胞子
今までほぼ100%、イグチ属菌しか検鏡してこなかったので、アミロイドや偽アミロイドの胞子をよく見たことがありませんでした。Leccinum rugosicepsと思われるヤマイグチ属菌を見ると偽アミロイドの胞子が観察できました。
カバーグラスに採取した落下胞子を見るときは、まずドライマウントで見た後、カバーグラス左側からわずかに水を入れ水封で観察、つぎに反対側からKOHを入れ観察、最後にメルツァーを追加し、という順番でやっています。
メルツァーでアミロイド反応を起こす物質は、アルカリで処理しなければ反応しない物と、無処理で反応するものがあるということですが、偽アミロイドに於いても同じ事が言えるようです。
Fig1,Fig2では、偽アミロイド反応がある部分と、無い部分が明瞭に分かれていますが、どうやらこれは封入した水とKOHの境目であると考えられます。Fig3はアルカリで処理せずにメルツァーを追加、Fig4はKOHで処理した後メルツァーを追加したものです。
Leccinum rugosicepsと思われるヤマイグチ属菌の偽アミロイド反応を見るには、アルカリで処理しなければならないということが分かりました。
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