文献探索の一例 先の「ありがたいご指摘」をいただいた先生から、さらに文献探索のノウハウを示した一連の資料をいただき、そのやり方を実践してみました。 Boletus hybrida P. Micheliを調べましたが、その手順は以下の通りです。
Boletus hybridaはMorchellaだった?
「Lindau, G. & Sydow, P. (1908)」は過去の菌学者の著作が網羅された文献で、続編を含め全3巻、2500ページにおよぶ大著です。
Morchella hybrida Pers.を調べると「Persoon, C.H. Synopsis Methodica Fungorum 2: 621 (1801)」において記載されシノニムにHelvella hybrida Sowerby が挙げられています。 Sowerbyの著作「Coloured figures of English fungi or mushrooms. 1797」はopenlibrary.orgで閲覧する事が出来、 http://www.archive.org/stream /colouredfigureso00sowe#page/573/mode/1up にはHelvella hybridaとMorchella hybridaが併記されています。 Pier Antonio Micheliの著書は他に数冊ありましたが、内容が公開されたサイト が無くBoletus hybridaの原記載にたどり着くことはできませんでした。が、Morchellaが当時BoletusまたはPhallo-Boletusとして記載されていたことを確認することができました。 Micheliの記載が1729年、Sowerbyが1797年、Persoonが1801年で学名の変遷は、 Phallo-Boletus hybrida、Helvella hybrida、Morchella hybridaの順であったと推測されます。 http://openlibrary.org/は大変有用なサイトで、文献の全ページをサムネイル で表示する事が出来便利です。http://www.archive.org/stream/novaplantarvmgen00mich#page/n5/mode/thumb |