乾燥標本

昨年までは子実体をスライスして細かくばらばらにして乾燥標本としてきました(fig.1)。顕微鏡観察をしやすいことと、ばらばらになった標本でも学術的価値は損なわれないと聞いていたからです。しかし、とある先生から「スライスした標本が悪いとは言わないが、半分だけでも元の形を残した方が良いでしょう」とアドバイスいただいたので、方針を変更しました。

今までの経験からは、検鏡用のスライスは1-2枚もあれば十分でした。スライスは2-3枚程度とし、残りは最低限の分割としたものがfig.2-3です。自分で作成した標本だからなのかも知れませんが、見ただけでどの種なのか判別することが出来ます。ある本に「分類学は死物学と揶揄される」という記述がありましたが、分類学者には「生標本を見てもさっぱり分からないが、乾燥標本を見れば分かる」という方もいると聞いたことがあります。

fig.1 fig.2 fig.3


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牛肝菌研究所 by yuichi taneyama










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