菌学会関東支部大会
先日の菌学会関東支部大会において「ミュージアム-アマチュア-アカデミアが連携して探る菌類の多様性」という大変興味深い講演が行われました。国立科学博物館の保坂先生からは、現在実際に稼働しているプロジェクト「絶滅危惧種調査」「エキシカータとエピタイプ」「筑波実験植物園における菌類のバーコーディング」の紹介があり、それぞれにアマチュアが参加し貢献しているとのことでした。その中には私自身が参加してやっているものもあります。
さらにアマチュアの活動に関して提言があり、特に「DNA解析をアマチュア自身の手で」という動きについて懸念される点をいくつかご指摘いただきました。要点は専門性の高い研究においての信頼度に疑問があるのではということです。専門教育を受けていない者が専門性の高い分野に手を出す以上は、専門家からの批判に耐えうる研究方法や結果を慎重に吟味しなくてはならないでしょう。
かつては、顕微鏡観察もアマチュアには不要という見解の方もいらっしゃったようですが、現在はアマチュアが顕微鏡観察を行うことはあたりまえとなっています。DNA解析についても、志が高く慎重な姿勢のアマチュアであれば専門家からの批判に耐えうる研究結果を導きだせると信じたいところです。
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