Tylopilusは偽アミロイド?

半年ばかり前にニガイグチモドキを観察した際には、柄の表皮についてはなにも見ていなかったのですが、改めて標本を検討してみました。

Fig.1は柄の中程の縦断面で水封となっています。肉眼的には赤紫に見えるのですがやはり顕微鏡でみても、赤っぽい色素を持っています。KOHで封入したものがFig.2です。帯黄褐色に変化しました。Fig.3はMelzerで封入したものです。子実層状に配列したシスチジアなどが偽アミロイドであることがわかります。

これまでに観察してきたBoletusでは、かさや柄の実質菌糸が偽アミロイドであるケースがありましたが、表皮が偽アミロイドというケースはなかったと記憶しています。

コビチャニガイグチでもやはり柄表皮は偽アミロイドで、かさ表皮や子実層も偽アミロイドでした。これらに近縁なTylopilusの一群は、同様に偽アミロイドなのかもしれません。

Fig.1 Fig.2 Fig.3


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牛肝菌研究所 by yuichi taneyama










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