裏紅じゃないアメリカウラベニイロガワリの仲間
Fig.1は宮城県産の標本でアメリカウラベニイロガワリに近い種です。昨年に引き続き、今シーズンは沢山の子実体を送っていただきました。沢山あるとそのうち一つを使って、呈色反応試験を行うことができます。
なぜ、孔口が赤くないのにアメリカウラベニイロガワリの仲間であるといえるのか。Fig.2は、柄の基部に見られる菌糸体(Basal tomentum)ですが、菌糸が集まって面相筆の毛先のような形態をしています。これはアメリカウラベニイロガワリやオオウラベニイロガワリでも同様で、この仲間の特徴の一つとなっています。
Fig.3は呈色反応試験で、やはりアメリカウラベニイロガワリなどと同様の反応が見られました。上段左から2番目はαナフトールによる反応で柄の表皮が素早く青色に変色しました。これまで見た限りではαナフトールではっきり反応があるイグチはあまりありませんでした。
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