学会大会とフォーレ

今回は京都大学で学会大会、大津市龍谷大学でフォーレと2つのイベントが続けて開催されました。学会大会では、当初はオオミノクロアワタケに関する小ネタでポスター発表することも考えましたが、GenBankにはRetiboletus周辺の配列がITS2ばかりで、ろくな解析結果にならなかったので断念し、恒例のアマチュア展示コーナーにポスターを展示することにしました。

「焦点合成画像による菌類の観察記録」と題して、大型担子菌類の全体像から細部、胞子などの写真を大きく引き伸ばして展示しました。焦点合成テクニックはすでに昆虫分野で分類学的研究に利用されていますが、菌類分野ではまだ一般的ではありませんので、菌類関係者に少しでも広まるよう画策しました。数名の研究者に興味をもってもらえたようで、どうやって撮影するのか、ソフトウェアは何を使ってるのかなど質問をいただきました。

学会賞の表彰式では、なんとあのE先生が平塚賞を受賞しました。受賞対象はヤマドリタケに関する論文で、サンプリングに同行したり、ヤマドリタケについていろいろな情報交換などもしていたので、自分のことのようにうれしかったです。今回は発表は全てポスターによるもので、会場は熱気で満ちあふれていました。

龍谷大学でのフォーレは朝から雨降りでしたが、採集に出かける頃には小雨となりラッキーでした。以前から耳にしていた「ふりるイグチ」が沢山発生するフィールドとのことで、開始から10分程度で見つけることができました。細部まで克明に撮影するには2時間は必要なので、早々に引き上げて標本撮影にのぞみました。管孔が短いなど、肉眼的所見を総合すると、中国の研究者が提唱した新属Lanmaoaに所属すると考えられます。

他にも興味深い標本がいくつかあったのですが、今回は夕方5時までに全てを終了するというスケジュールでしたので、持ち帰る標本は最低限の量にとどめました。

Fig.1 Fig.2 Fig.3
Fig.4 Fig.5 Fig.6


前へもどる次へ
牛肝菌研究所 by yuichi taneyama










無料カウンター