胞子の写真が上手く撮れない?

撮影した胞子の写真がなんか不鮮明で満足出来ないなんて声を聞きましたので、ちょっとネタにします。撮影現場を見ていないので、写真から判断するにこういうことだろう、という程度ですが。

基本的に顕微鏡の対物レンズはカバーグラスの直下に試料があることを前提に設計されています。例外もあるようです。子実層から切り出した切片をプレパラートにマウントしたとき、その厚みは100μmなのか200μmかは測ったことがありませんが、胞子と比較すれば海のように広い空間であるといえます。

で、今見ている胞子が、カバーグラスの直下にあるのか、あるいはずっと下の方にあるのか、これをつねに意識すべきです。Fig.1はカバーグラス直下もしくはそれに近い距離にある胞子で、Fig.2はそれよりもずっと下の方にある胞子で、全体にもやがかかったような不鮮明な像です。他の撮影条件が同一であってもこれだけの差があります。

Fig.1 Fig.2


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牛肝菌研究所 by yuichi taneyama










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