イグチの分類に変化が(追記)

先の記事で「誤同定に基づいた記述もあった」としましたが、あくまでも「厳密の言えば」「枝葉の話」で、Wu et al. (2016)では、イグチ科全範囲を対象に分類を整理したのが重要な点であることをふまえなくてはなりません。枝葉の部分については、どうやら系統的にわずかに異なっているものを広く同一の集団であると捉えているようです。例えばモウセンアシベニイグチの記述には「2つのサブグループがあり、ひとつはモミ属に発生、もう一つはマツ属に発生し胞子はより小型」というように書かれています。これは厳密には別種とする考えもあるはずですが「イグチ科全範囲を対象に分類を整理」の中では、とりあえず1つの集団であると扱ったのでしょう。

いずれにせよ、先行研究により参照できるデータが大幅に増加したことは大変喜ばしいことです。

引用文献

  • Wu G, Li Y, Zhu X, Zhao K, Han L, Cui Y, Li F, Xu J, Tang Z-L (2016) One hundred noteworthy boletes from China. Fungal Divers 81:25-188. doi:10.1007/s13225-016-0375-8



  • 前へもどる次へ
    牛肝菌研究所 by yuichi taneyama










    無料カウンター