オリジナル顕微鏡撮影用アダプタ

当初は、某社のアダプタを購入し使用していくつもりだったのですが、いざ使ってみると納得できる画が撮影できませんでした(左:ぶれたようになってしまう)。シャッターの振動のせいかと思いましたが、私のカメラは常にミラーアップの設定になっていますし、リモコンも使っています。感度をあげてシャッタースピードを速くしてみましたが改善されません。シャッターの振動のせいでないとすれば「アダプタに原因があるのでは?おそらく内蔵されたリレーレンズと撮像面の距離が適正でないのでは?(このアダプタは観察側と撮影側にかなりのピントのずれがある)」と考え次のような実験をしました。

再検証の結果、上記アダプタは観察側と撮影側がほぼ同焦点となっていた。左図のようなぶれは認められなかった。シャッター膜の振動でぶれていたのだと考えられるが、当時使用していたEOS30Dは、すでに壊れてしまっているので、同一条件での検証はできない。2015年10月31日追記。

  1. 撮影用鏡筒部に接眼レンズをリレーレンズとして取り付け、その上からレンズをはずしたデジタル一眼レフで撮影。
  2. リレーレンズと撮像面の距離で、観察側と撮影側を同焦点にすることができるか?
  3. リレーレンズと撮像面の距離で、解像感が変わるか?
結論:リレーレンズを肉眼でのぞき、ピントがあっている状態で、観察側と撮影側が同焦点になるようリレーレンズと撮像面の距離を調節した時、解像感も最高の物になった。(あくまで主観による。また物理的にどういうことなのかはわかりません)

オークションなどでそれらしき古いアダプタなど見かけますが、納得いくまで色々試す時間、労力のことを考えると「自作するのが確実で早い」という結論に達しました。自作といっても自ら製作する設備も技術もないので、金属加工の仕事をしている友人にお願いして作ってもらいました。きちんと仕事として発注しましたので、それなりのお値段でした。

観察側と撮影側を同焦点にできるようしたかったのでリレーレンズと撮像面の距離を調節できるように写真のようなものになりました。カメラとの接続は市販品を使えるようにしました。

ねじ込み式で筒長が変わるようになっていて、観察側と撮影側が同焦点になるようテスト撮影を繰り返し筒長を追い込んでいきます。その結果は満足できるものでした。 下左写真のようにヌケがよくクリアな撮影が可能となりました。他の作例は顕微鏡ギャラリーをご覧ください。


もどる

牛肝菌研究所 by yuichi taneyama










無料カウンター