匂いが特徴的なイグチ

イグチで匂いに特徴があるものといえば、ニセアシベニイグチのチーズのような匂いがまず挙げられるでしょう。ニシキイグチBoletus bicolorと思われる菌にも同様なチーズ臭、オニオンベーコンのような匂いがあります。麹のような匂いと言われているオオコゲチャイグチ、コウジタケも有名です。あまり知られていませんが、ムラサキヤマドリタケとその近縁種、ウツロイイグチには共通した「唾液が乾いた時の匂い、使い込んだハーモニカのような匂い」があります。

ニセアシベニイグチ ニシキイグチ オオコゲチャイグチ
ムラサキヤマドリタケ ムラサキヤマドリタケ近縁種 ウツロイイグチ

さて、ここにきて変わった匂いのイグチ現れました。先日、福井での観察会で採集された不明種1には「キュウリとなにかしらの果物を混ぜたような酸味を感じさせる匂い」があり、肉の味は匂いから想像できる酸味のある味です。さらに不明種2は知人が採集してきたものですがアニス臭がはっきり感じられました。特異な匂いがあるにもかかわらず味の方はこれといった特徴はありませんでした。肉に青変性があり、管孔は帯緑黄色で、柄の頂部に網目をもつ特徴からBoletusであると思われます。まだまだ見たことのない種が沢山存在することを認識せねばならないということでしょう。


不明種1 不明種2-アニス臭イグチ


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牛肝菌研究所 by yuichi taneyama










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