続アンモニアの呈色反応7

Fig.1は広葉樹林に発生し明瞭な網目を有するウラベニイロガワリ節のイグチで、非常に珍しいものです。かさが褐色の種も存在し、両者を合わせても北海道、岡山、山口、兵庫、長野でしか見つかっていません。Fig.1は知人が採集してきた長野産のものです。幸い子実体が2つありましたので、ひとつは呈色反応用に供しました。

例によってアンモニアでの反応が面白く、今回は柄表皮の反応です。Fig.2は滴下直後でNH3で黄色に、NH4OHで橙色に変化し始めています。しばらく時間をおいたFig.3は、NH3の範囲が広がり、NH4OHはさらに濃い赤褐色になったところです。さらに時間をおくとNH3で黄色だった箇所が褐色に変化しました(Fgi.4)。これまでにあまり見られない反応で、この種の特徴としてよさそうです。

Fig.1 Fig.2 Fig.3
Fig.4


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牛肝菌研究所 by yuichi taneyama










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